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認知症なんて怖くない

2016年01月13日(水)21:23

進化の過程で手を動かすために脳が発達した その昔、人は猿から人間になる時、ライオンやトラといった肉食動物から身を守るために二足歩行を身につけました。

立ちあがる事で、背が高くなります。

草むらの中でも外敵である動物をいち早く発見し、前足を使わなくなったのです。

歩く必要が無くなった前足はやがて、木の実を積んだり、小動物をとらえて切り刻み調理を行いはじめます。

道具を使うことを発見し、道具を使用するための手の動作を、精密に制度を上げるために脳に要求し始めます。

脳は、そうした手の要求に答えるために、大きくなっていきました。

アメリカ生まれのカナダの脳神経外科医 ワイルダー・グレイブス・ペンフィールドによると、手を動かすための脳の面積は広いと言います。

ワイルダー・ペンフィールドは、脳のあっちこっちに電流を流し、脳の機能と体の関係を調べました。

体を動かす運動野が脳の前頭葉に位置していますが、運動野の場所ごとに手、足、口、目といった運動や感覚が分業されている事がわかりました。

ワイルダー・ペンフィールドが作った、運動野の中の脳地図を見てみると、足・胴・腕は1/4の領域を閉めています。

手・指・親指を1/4の領域、目・鼻・顔面・唇・歯・舌は1/2となっているのです。

手を動かすことで脳を活性化させる 手や指を動かすことにより、脳の血流がアップし、脳内で情報を伝えるシナプスを発達させることができるのです。

今日手の運動が、認知症予防として施設等で取り入れられているのは、手の果たす役割は大きい事がわかったためです。

物忘れや予防や脳の働きを維持することに繋がっている事例も、多く発表されています。

手を動かすための脳に良い生活習慣とは ただ、わざわざ、手を動かすためのグッズを買いそろえたり、ゲームを考案しなくても、日常生活の中でも取り入れる事は可能です。

日常生活の中で手を動かす仕事を意識して取り込むことで、単純に言われた動作だけを繰り返すのではなく、作業の段取りなどを考える事にも繋がり、より脳に良い働きをさせる事ができるようになります。

料理 冷蔵庫の中のものや、旬の食材を考えたり、スーパーで食材を選んだりする段階から、脳は働いています。

料理をするための下ごしらえや段取り、味付けの調味料の順序などでは、脳はフル活躍ですね。

包丁を使い、細かな作業を行えば行うほど、指の関節をフル活躍させて脳の血流をアップさせてくれます。

掃除 毎日溜まり続けるチラシやダイレクトメール。

雑誌、書籍の整理など、高齢になると何故か不得手になるようで、認知症のドキュメンタリーを見ると必ず、ゴミ屋敷から始まります。 悲しい事です。

ゴミの分別でさえ、脳の手助けなしでは難しいのです。

掃除はすればするほど、汚れている所が目に入り、達成感が強い家事の一つです。

雑巾を絞ったり、隅の角の部分や、窓のさんこびりついた埃は、指や道具を駆使しないと、上手に取れません。

しゃがんだり立ったり、背伸びをしたり、踏み台に登ったりといった動作は、全身使った体操にもなります。

雑巾をギュッと絞る時は、手の甲から指先まで力が入り、脳の血流もグィッとアップしそうです。

手芸 今の高齢者の方は、古いものを繕いながら着る習慣があります。

我が母も、常に御裁縫や編み物をしていました。

次第に目が悪くなり、手の細かい作業が苦手になって離れてしまうようです。

材料を探したり、デザインや色を考えたり、完成までの作業手順を考えることは、ワクワクする瞬間です。

勿論、脳も大喜び。 完成の喜びが、絶え間なく手を動かし続けても、疲れを感じさせないのが手芸の魅力です。

現在、100均などで編み物の道具を売っていますし、通販などで講習形式に毎月異なったものが送られてくるものもあります。

編み物やパッチワーク以外に、革製品や段ボール工作といった目新しいものもありますので、生活に取り入れることで脳が喜びますよ。

楽器演奏 楽器を演奏すると、思考能力が高まり、老化を遅らせて認知症予防になると言われています。

音楽を聴いている時、fMRIという機械で脳の活動具合を機械で見ることができるようになりました。

fMRIで見てみると、読書や計算をしている時と比べられないくらい、広い範囲に渡って花火が飛ぶように脳全体が活性化している事がわかりました。

さらに、楽器を演奏している時は、全身運動している時と同じ脳の動きとなり、多くの情報を脳が処理している事がわかったのです。

楽譜を見ながら楽器を操作する手の動作を行うことで、予想以上に多くの働きを脳に及ぼすのです。

利き手と反対の手を使う 特に何をという訳ではありませんが、利き手と反対の手を使う事で、脳が活性化する事が分かってきています。

帰宅後、鍵を開ける時ドアのノブを回す時、マウスを操作する時、スマホを操作する時など、反対の手を使う事を意識するようにします。

利き手と逆の手を使う事で、今まで活動が鈍かった脳の領域を活性化する事ができるからです。

脳は鍛えることで老化を防げる 脳梗塞になってマヒした手足も、リハビリによって動かす事が可能になるのは、脳に新たな電気信号をつなげる事ができるためです。

脳は鍛えることで、障害が起きても回復する可能性はあるようです。

まだ、脳疾患を起こしていないなら、上記のような作業は簡単です。

要は意識して行動するかしないのか、それだけのことなのです。

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